- 残土処分の費用ってこんなに高いの?
- 本当にこの値段で合ってる?
- できるだけ安くする方法を教えて!
残土処分は日常生活で全くなじみがないものです。
工事の検討をしてはじめて登場するクセもの。
「工事を検討」→「実際に見積りをもらう」→「残土処分の高さにびっくり」→「残土処分について調べる」
あなたもこうしてこの記事にたどり着いたのではないでしょうか?
この記事では、年間50日以上残土処分する私が費用を安くする方法について解説しています。
- 年間50日以上の算出根拠
- 2021年1年間の日報を確認して算出しました
外構工事全体の費用を抑えることにも直結するので、コストダウンでお悩みならぜひ最後まで読んで下さい。
とりあえず業者がいるか確認
残土とは現場で余る土【これがやっかい】
現場で余る土をまとめて「残土」と呼びます。
正式名称は建設発生土です。
産業廃棄物じゃないけど処分が大変
残土は産業廃棄物ではありませんが、いろんな現場で余ってくるのでその都度処理する必要があります。
処理するための費用を業界用語で「残土処分費」と呼びます。
機械や人件費、処分場探しの手間があるので、処分は大変です。
残土処分費の内訳
一般的に残土処分費の内訳は、処分費と運搬費です。
- 処分費
- 処分場に支払う費用
- 運搬費
- 処分場まで運ぶ費用
意外と思われるかもしれませんが、運搬費の方が高いです。
業者によっては、掘削費用を含んで「掘削・残土処分費」と表記することもあるので、頭に入れておきましょう。
純粋な残土処分費は、処分費と運搬費です。
【大前提】残土処分費が変動する理由
大前提として、残土処分費は変動します。
理由としては、現場ごとに条件が必ず変わるからです。
- 処分場の場所
- 運搬距離
- 使用する機械・車両
- 道路状況
業界では、「同じ現場は2度とない」と言われるほど様々な条件があります。
条件によって処分費と運搬費が増減し、結果的に残土処分費として決まります。
チェックポイント
だから、残土処分費一律〇〇円というのは、あり得ない訳です。
設定している業者がいるとすれば、実情より高い可能性大あり。
残土処分の費用を計算【実際の見積りの根拠を公開します】
残土処分費が変動するのはわかった
でも参考になる価格が知りたい!
ここでは、実際に私が本業でしている見積りの計算根拠を公開します。
細かい話なので条件別の残土処分費が知りたい人は、こちらから次へスキップしてください。
前提条件
- 8㎥(大型ダンプ1台分)の残土を処分
- 2tダンプ(2㎥積み)で運ぶ
- 現場と処分場を4往復する必要あり
- 往復1時間で約半日(0.5日)かかる
上記の条件を元に計算していきますね!
補足ですが、㎥(立法メートル)は、リューベ(立米)と呼びます。
土の場合は、1㎥が1.3~2.1t。(種類による)
乾いているか、濡れているかでもぜんぜん違う!
人件費20,000円×0.5日=10,000円
2tダンプ 10,000円×0.5台=5,000円
積込み重機 10,000円×0.5台=5,000円
処分費 1,000円×8㎥=8,000円
合計28,000円
単価になおすと、28,000円÷8㎥で3,500円/㎥です。
2tダンプ1台の残土が7000円で処分できる計算となりました。
条件としては良い現場の部類です!
【条件別】残土処分の参考㎥単価
どんな条件の時に安くなるの?
反対にどんな条件だと高い?
条件が悪い場合の金額も気になると思うので、条件別に㎥単価を計算しました。
自分の見積りと照らし合わせてみましょう。
高いか安いかの基準になります。
【条件良い】3,000〜5,000円/㎥
- 自社の残土置場に仮置き
- 自社の置場までの距離が近い
- 自社保有の機械・車両を使用
地元業者が残土処分に強いパターンが多いです。持ってる情報や人脈をフル活用してコストを下げています。
【条件普通】5,000〜7,000円/㎥
- 外部の処分場へ運ぶ
- 処分場が遠い
- 機械・車両のレンタル
- 条件がよくても少量で割高
この範囲におさまっていれば、処分費に敏感になる必要はないレベルです。
条件が良くても少量の場合は、小口割増で高くなります。
【条件悪い】7,000円/㎥以上
- 処分費が高い地域
- 処分場が遠い
- 機械・車両のレンタル
- 小さい機械・車両しか入れない
- 人力作業併用
- ゴミ混じりの残土
7,000円/㎥以上と表記しましたが、悪い条件が重なれば、10,000円/㎥以上も普通にあり得ます。
埋まっているゴミは、工事を始めないとわからないので非常にやっかいです。
残土処分費が高くなる理由
残土処分費が高くなるのには必ず理由が存在します。
その理由のほとんどがコントロールが効きかないことばかり。
唯一できる対策としては、極端に高い業者を避けるということです。
- 慢性的に処分場が少ない
- 最終処分は大体山奥で遠い
- 重機とダンプ、人件費が必要
- 処分場の価格設定に左右される
- 施工業者によっても価格差がある
形が残らない工事なので、余計に高く感じるというのもありますね。
残土処分費が安い業者の特徴
ここでは、残土処分費が安い業者の特徴をまとめました。
打ち合わせだけでは分かりづらいポイントですが、頭に入れておくと「あっ、この業者得意じゃなさそう!」など判断基準になります。
残土処分が得意な業者の特徴は次のとおりです。
- 大型の機械・重機を保有している
- 自社のストック場を持っている
- 日ごろから残土を扱っている
- 〇〇建材、〇〇土建という会社名
- 営業年数が長い
自分の業者と条件と見比べてみてください。
残土処分が余計に高くなる例外パターン
意外と多い例外パターンがゴミの混入です。
コンクリート廃材や家庭ゴミが混じった土は残土として処分できません。
受け入れてくれる処分場も少なく、自社にストックしても使い道がないためです。
購入した土地であれば、売り主の責任を問うことができますが、自己所有の土地だと高い処分費を支払うしかありません。
残土処分がそんなに高いなら自分でやろうかな?【ダメ!絶対】
残土処分がいくら高いからといって自分でやるのはNG。
重機とダンプ、スキルがあってこそできる作業です。
どうですか?これだけの作業をしても2tにしかなりません。
しかも、プラスして運搬する手間と処分費が発生するんです。
条件が良ければ、2tダンプ1台7,000円くらいで処分できるので依頼した方が断然お得です。
diyで発生した少量の残土は土のう袋に入れて処分できます
- フェンス
- ウッドデッキ
- コンクリート
これらのdiy作業であっても必ずといっていいほど発生する残土。
自治体で処分できないので、困りものです。
業者に頼むほどじゃないけど処分したい!
個人で処分できるところはないの?
ただし、地域差があって全員に当てはまるわけではありません。
全員にあてはまる方法を1つ紹介します。
エクステリア商品の通販サイト『エクスショップ』の残土引取りサービスです。
インターネットから問い合わせれば、事前に見積りしてもらえ自宅まで引き取りに来てくれるサービスです。
どうしたらいいかわからず悩んでいる人は、1度問い合わせてみるのもあり。
問い合わせるだけなら無料ですし、キャンセルも可能ですよ。
残土処分費を安くする具体的な方法3つ
聞いただけでもやっかいな雰囲気の残土ですが、打ち手が無いわけではありません。
ここでは、残土処分を安くする具体的な方法について解説します。
- 計算根拠をストレートに聞く
- 相見積りで比較
- 値引き交渉をする
1つずつ解説していきますね!
計算根拠をストレートに聞く
残土の数量は、㎥(立方メートル、リューベ)で表記されるのが一般的です。
しかし、残土に下記のような性質があるため「実際どうなるのか?」がわかりづらいです。
- ぴったりの数量は誰にもわからない
- 1台に積む量によって、運ぶ台数が変わる
- ほぐれる時、固まる時に体積が変わる
だからといって、適当でいいわけではありませんよね。
ここで私が大切にしているのは計算根拠です。
計算根拠が説明できる業者は信頼度が高まるので、ストレートに聞いちゃいましょう。
逆に㎥ではなく1式でまとめてくる業者には注意した方がいいです。
見積りの表記
○→100㎡×0.1m(10㎝)×1.2(ほぐれる率)=12㎥
✕→残土処分1式
ここで業者の対応をじっくり見ておきましょう。
自然な話の流れで外部の処分場か自社のストックかを聞き出せるとなお良しです。
相見積りで複数社を比較する
残土処分費は、1社をじっくり見ても適正かどうかは判断できません。
ちょっとした現場条件で変わってしまう残土処分費を見極めるのは至難の業。
それは業界で働く私ですらむずかしいです。
普段行かない地域の現場では、毎回1から計算して見積りしているくらいです。
「1,000円で処分できるという見込みが外れ倍の2,000円かかる」こんなことが日常茶飯事な業界です。
適正価格を知る解決策は、複数社の見積りを比較することです。(おすすめは3社)
3社も見積り取る業者がいない・・・
1社ですら大変だったのに!
そんな方には、無料一括見積りをおすすめしています。
とりあえず業者がいるか確認
登録されている業者は、第三者からの評価を受けているの安心して利用できます。
自分で手当り次第探すより失敗する確率をグッと減らせますよ!
優良業者しかいない土俵で業者を選べるのが最大の利点。
相見積りしても依頼する義務はないのでその点も安心です。
値引き交渉をする
比較が終われば最後の段階「値引き交渉」です。
ちょっと気が引けるかもしれませんが、ここで値引き交渉を仕掛けましょう。
交渉しなければ、値段が下がることはあり得ません。
ポイントとしては、この段階まで値段の話はあまりしないことです。
見積りが3社分ある、本命の業者の目星をつけた状態でこそ有利に話を進められます。
さらにこんな情報も持っていますね。
- 見積り単価の高い・安いを把握している
- どこに処分するか知っている
- 値引き交渉のテンプレート
- 「この残土処分費を半分くらい値引きしてもらえば工事の発注ができます。」と交渉してみて下さい。
業者もあまり表に出さないですが、必死で受注したいと思っています。
それほど「現調→プランニング→見積り→打ち合わせ」って労力がかかるものなんです。
私も実際にこの工程をこなしているので、人一倍気持ちがわかります。
外構は総力戦です
最後に覚えておいて欲しいのは、「外構は総力戦」だということ。
本当にいい業者は価格だけでは判断できません。
いい業者は、施工力・提案力・価格・信頼性のバランスが取れています。
残土1つをとって頭をひねるだけで、業者の違いがよく見えてきますよね。
何も知らない最初より、業者や見積り適正に判断する力がついていますよ!
当ブログでは、外構に関する質問や相談もお問い合わせから受け付けています。
記事以外の内容でもオッケーなので、お気軽に問い合わせ下さい!(匿名可)
コメントまたは、記事にて回答させていただきますね。
ぜひ満足のいく外構を手に入れて下さい!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
とりあえず業者がいるか確認
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] […]