- 見積り書の諸経費や管理費って何?
- 内容がよくわからないので、お金を払うことに不安を感じる
- 相場や計算方法、判断する時の注意点などあったら教えて!
外構リフォームの見積りに登場する諸経費や管理費という項目。
あまり馴染みがなく、詳細がわからないため不安になるポイントではないでしょうか?
基礎知識がないままのぞむと、下記のような失敗をしてしまう可能性があります。
- 相場より高い金額を支払ってしまう
- 金額が安かったので選んだら悪い業者だった
- そもそも損したことに気づけない
本記事では、そんな失敗をしない諸経費・管理費の考え方や方法についてまとめました。
結論としては、比較・検討が1番効果的な戦略ですが、周辺知識をつけることでさらに効果をアップできます。
現役エクステリアプランナー/1級土木施工管理技士のきつね(@ktn_ktn_3)がお送りします。
とりあえず業者がいるか確認
諸経費・管理費の基礎知識
まず、諸経費・管理費の基礎知識を解説します。
ここ知っていると知らないでは、5万、10万と大きな差が出てしまうので要チェックです。
直接工事費以外が諸経費
わかりやすくするために、見積り書を分割して考えてみましょう。
見積り書は、大きく分けて次の3つの要素で作られています。
- 直接工事費:工事にかかる直接の金額
- 現場管理費:現場運営にかかる経費
- 一般管理費:現場以外で会社運営にかかる経費
※エクステリアプランナーハンドブック(建築資料研究社)を参考
3つのうち、現場管理費と一般管理費をまとめたものが『諸経費』と言われるものです。
どんな工事でもかかる費用なので、よほど高くない(30%以上)限り余分な請求ではありません。
【前提知識】業者ごとにルールが違うので、金額に執着しないことが大切
前提知識として覚えてもらいたいのが、見積り書にしっかりしたルールが存在しないということです。
業者、もっと言えば担当者レベルでも違いが出てきます。
なぜ違いが出るかと言うと、自分の経験値がそのまま見積り書に反映されるからです。
諸経費の表記例を挙げると下記のようなパターンがあります。
- 諸経費のみ
- 諸経費と管理費
- 諸経費と現場管理費
- 諸経費と現場管理費と安全管理費
- 諸経費がない
ルールや書式が違う見積りで比較をしてもあまり意味がありません。
諸経費や管理費単体の金額に執着しないことが大切です。
諸経費の相場は10~15%なのか?
一般的に諸経費は10~15%が相場と言われていますが、正直あてにあらない数字です。
書き方しだいでパーセンテージを自由に操作できてしまうからです。
例えば、諸経費として5%を計上して残りの10%を工事費に含むということも考えられます。
表面状の諸経費5%をあなたは信頼できますか?
工事費が原価だとすれば、諸経費の10~15%は許容範囲内ですが、そこが見極められないのが痛いところです。
適正な価格を見極める唯一の方法
適正な価格を見極めるには、3社以上の相見積りで比較することが唯一の方法です。
3社比較すれば、必ず中間の業者(中央値)が出てきます。
中央値を基準にして高い安いを判断するようにして下さい。
その際は、相場=中央値ではないことに注意が必要ですが、他に手がありません。
どんどん比較・検討して成功に近づいて下さい!
諸経費Q&A
諸経費を値引きすることは可能?
結論、5%くらいの値引きは可能です。
屋外で作業する工事の特性として、現場条件や天候に左右されやすいということが挙げられます。
10年以上建設業界を経験していますが、想定できない自体が小さいものを含めると日常茶飯事です。
ここでの業者の心理は、『少し余裕分を含んでおいて、値引き交渉されたらその分引こう』というパターン。
ですが、「諸経費を値引きして下さい」とは言いづらいかと思います。
そこで有効な対策は『相見積り』をとって比較することです。
相見積りの効果は、ざっと挙げてもこんなにたくさんあります。
- 比較することで相場(中央値)が見えてくる
- 相見積りを業者に伝えることで余裕分を含ませない
- 値引き交渉の材料になる
- 業者ごとの特性が見えてくる
- 自分自身の知識が増え正しい選択ができる
工事が変更になったら諸経費はどうするの?
当然、諸経費も増減します。
しかし、工事費が減ったのに諸経費はそのまま請求されているパターンも十分に考えられます。
変更の見積りや請求書をもらった時点で必ずチェックしましょう。
1つの交渉材料になりますし、余分なお金を出さないための戦略です。
諸経費・管理費の詳細が知りたい!
諸経費の中身は、現場管理費と一般管理費ということを冒頭でもお伝えしました。
ここでは、さらに内容を明確にするためそれぞれの中身について解説していきます。
内容を理解して納得の行く外構にしましょう!
現場管理費
代表的な現場管理費を5つ挙げます。
基本的な考え方は、現場で働く人にかかる経費ということ。
- 法定福利費:社会保険、厚生年金などの保険料
- 福利厚生費:社宅、社員旅行、健康診断費
- 保険料:自動車保険、火災保険、工事保険、労災保険
- 労務管理費:求人の費用、現場以外の作業用具、安全衛生の研修費
- 租税公課:(税金や公共料金と解釈):自動車税、固定資産税
一般管理費
一般管理費は、現場に直接関係ないけれど、会社を運営する上でかかる費用のこと。
わかりやすい例が、事務員さんにかかる経費。
現場には直接関わらないけど、給料は必要という感じです。
代表的な一般管理費を5つ挙げます。
- 法定福利費:現場以外で働く人の社会保険料、厚生年金
- 福利厚生費:社宅、社員旅行、健康診断
- 修繕維持費:機械・建物・置場などの維持費用
- 事務用品費:事務用品の費用、新聞、参考図書
- 通信交通費:電話・FAX・ネットにかかる通信費、交通費
まとめ
諸経費と管理費の基礎知識について解説してきました。
建設会社は現場からの収益がメインなので、色々と工事内の経費に含む必要があります。
経費・管理費は適切な範囲内であれば、決してぼったくりではありません。
異常に高い、安いの場合は疑ってみることをおすすめします。(10~15%が一般的な相場)
ただし、1社の見積りだけでは正確な比較・検討ができません。
相見積りを活用して諸経費を明確にしてあげましょう。
相見積りをとる重要性については下記の記事で詳しく解説しています。
最後にお伝えしたいのが、『業者選定は総力戦で考える』ということ。
個別の金額やデザインにとらわれることなく、担当者の言動や雰囲気など細かいところまで見極め最良の業者に出会って下さい。
この記事があなたの手助けになれればうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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